有用なアドバイスとは何ぞや?‐アドバイスの意義と注意点について考える
こんにちは、甘抹らあです。絵と小説を描く人です。
有用なアドバイスとはどんなものか。そして、どんな時に行うべきか。
何も考えないダメ出しは、ただの嫌がらせだと思う。
今回は、そんな話をしてみます。
それでは行ってみましょう!
1.アドバイスとは何か? 何のために行われるものか?
まず、アドバイスと言う言葉にはどのような意味があるのか?
辞書で引いてみました。
アドバイス【advice】
[名](スル)忠告や助言をすること。また、その言葉。
――デジタル大辞泉
と書いてあります。
そんなことは知っとるんじゃい! という方がほとんどだと思うので本題に入りましょう。
このアドバイスと言うのは、何のために行われるものなのか?
私は絵や小説を描く人間なので、それらに対するアドバイスについて考えてみます。
例えば、先輩が後輩に。
あるいは、友達から友達に。
またあるいは、顔も知らないようなネット上の誰かから、他の誰かに。
様々な場面で、作品に対するアドバイスが行われています。
これらの目的は“作品の完成度を高めること”と言えるでしょう。
この目的設定に異存がある方はいないはずです。
それでは、作品の完成度とは何か?
これは、ズバリ“意図したことがどのくらい伝わるのか”ではないでしょうか?
※単純に”上手か下手か”で定義してもいいのですが、上手い下手は人によって基準が異なるため、意図したことが伝わるか否かと定義した方が分かりやすいと考えました。
つまり、作品を通じて伝えたいことをより明確に伝えるためにはどうしたらよいか、みんなで知恵を出し合っている状態。
これがアドバイスをしあっている状態なわけです。
2.アドバイスを行うのは誰か?
アドバイスを行うのは誰か。
先ほど、先輩だの友達だの顔も知らない誰かだのと書きました。
ここで大事なのは、“自分よりも技量が高い人間とは限らない”ということです。
自分では描けないけれど、良し悪しは判断することができるという人も一定数いると思います。
良い選手が良いコーチになるとは限らないのと同じことです。
また、書評家が小説を書かないのも同じことでしょう。
したがって、アドバイスを行うのは“審美眼を持った人”ということになります。
逆に言うと、“審美眼を持たない人”のアドバイスには、聞く価値がありません。
しかしながら、この“審美眼”が曲者です。
なぜなら、客観的に判断することができませんから。
ただ一つ言えるのは、誰にでも彼にでもケチをつけて回っているような人には、おそらく審美眼が備わっていないだろうということです。
3.アドバイスを行う際の注意点
私は中高の6年間、漫研に所属していました。
そこで友達や先輩からアドバイスをもらう機会があったのですが、アドバイスを受けて素直に受け入れられる(むしろ嬉しい)時と、そうではなく傷ついてしまう時がありました。
両者は、一体何が違うのか?
個人的に、ここに注意したら良いのかなと思った点をまとめてみます。
褒める→アドバイスをする→褒めるの流れ
まず最初に作品を褒め、次にアドバイスを行い、最後にもう一度褒めて〆るという流れを取ると、聞く側がアドバイスを受け入れやすいのかな? と思います。
褒めることをせずにアドバイスだけで終わる、あるいは最初にダメ出しをされてしまうようなことが続くと、聞く側は自分の作品に一切魅力が無かったのかと落ち込んでしまいます。
しかし、一切魅力がない作品など存在しないはずです。
どんなに些末な点でもいいので、しっかりと相手の作品に向き合い、良い点を褒めつつアドバイスを行うことが重要でしょう。
「~~すべき」ではなく「~~すれば、○○になると思う」と伝える
「~~すべき」という伝え方をすると、自分の考えを押し付けることになってしまいます。
実際には、その人の目指す作風によって必要なアドバイスは異なるかもしれないのに。
そこで、無条件に「~~すべき」と伝えるのではなく、「~~すれば、○○になると思うよ」というように、具体的に何をどうすればどのような変化が起こるのかを伝え、その後の判断は相手にゆだねるという形をとるのが無難だと考えられます。
相手がどんな人間なのかを理解する
相手の性格を理解して、それに合わせたアドバイスの仕方をすること。
例えば繊細な人間が相手であれば、言葉遣いはやわらかくするべきです。
逆に鋼メンタルで打たれ強い人に対しては、多少厳しくしてもいいかもしれません。
「そんなこと気にしてあげられないよ」と思うかもしれませんが、人の性格と言うのは生来的な部分が大きいですから、相手に合わせた配慮は必要でしょう。
相手が心を病んでしまった場合、取り返しがつきません。
相手のスタンスを尊重する
同様に、相手のスタンスを尊重することも大切です。
例えば
- プロになりたくて絵を描いている人
- プロにはなれなくても良いけど、同人誌が売れる程度の作家になりたい人
- 単に画力を上げたい人
- イラストを通じて友達や仲間が作りたい人
- そういうのは関係なく楽しんで絵が描きたいだけの人
に対するアドバイスは、それぞれ全く違うものになります。
それぞれに合わせたアドバイスを行う必要があります。
というか、おそらく一番最後の人に対して外野が何か言うのは野暮でしょう。
4.まとめ
上述の注意点を守らずに行われたアドバイスは、アドバイスではなくただの嫌がらせになってしまいます。
相手を傷つけて嫌われたいのなら止めませんが、そのような行為を行うのは人として褒められたことではありません。
また、いつか必ず自分に報いが返ってきます。
ということで、今回はアドバイスについて個人的に思うところを書いてみました。
いかがだったでしょうか?
それではまた、一緒に頑張っていきましょう!
甘抹らあでした!
Twitter→@amamatsu_lar