【インプットについて】インプットノートの内容と、つけてみて良かったと思うことを書いた

インプットの必要性。
イラストレーターに限らず、クリエイターの方はそれを日々感じているのではないでしょうか。

アウトプットはもちろん大切ですが、インプットが少ないと、描くものがマンネリ化してしまいますよね。
スランプもネタ切れも、その症状の1つだと思います。

そこで私は、半年くらい前からインプットノートなるものをつけ始めました。

今回は、インプットノートに書いている内容、そして、インプットノートをつけてみて良かったと思うことについてまとめてみます。

よかったら参考にしてください!

【インプットノートに書いている内容】

まずはインプットノートに書いている内容を、3つのパターンに分けて紹介してみます。

パターン1:具体的な事物から抽象的なテーマを見つけ出す

こちらのやり方の場合、最初に分析する対象を決めます。
「推しキャラのストラップ」「〇〇という小説の表紙絵」「△△さんが描いた××のイラスト」「自分が小学生の頃にお気に入りだった服」「今使っている消しゴム」など、具体的な事物であれば、何でもいいです。

次に、その事物から何が読み取れるかを列挙します。
たとえば……
「目の中はこんな風に描き込んでいるんだな」とか「髪の毛のハイライトはこんな形をしていたんだな」とかいう、絵の描き方に関すること。
「この文房具の持ち手はこんな形をしているんだな。それは〇〇のためなのかな」などといった、実用的な気づき。
あるいは、「なんかわかんないけど、この部分めっちゃ好きだな」みたいな、自分の好みにビビッと来た部分などです。

最後に、列挙した事柄を眺めてみて、何か抽象的な法則が見いだせないか考えます。
分かったことがあれば、それをまとめて書いておきます。

実際に書いたものが、こんな感じです。
(※進撃の巨人のコラボノートを使っていますが、挿絵の部分は関係ないです笑)

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▲この時分析したのは、阿部智里先生の作品展で頂いた、団扇の絵柄です。
阿部智里先生は、ご存じの方も多いと思いますが、八咫烏シリーズというファンタジー作品を書いていらっしゃる小説家の方です。
展覧会では、先生の来歴や構想ノートなどのほか、八咫烏シリーズの挿画なども展示されており、とても楽しかったです。
八咫烏シリーズ、ものすごく面白いので、ファンタジーが好きな方はぜひ読んでみてください!

パターン2:抽象的なテーマを、具体的な表現手法に落とし込む

こちらは、先程とは逆の考え方をする場合です。

まず、「かっこよさの源泉は何か?」「私が好きな“民族衣装っぽさ”を表現するためにはどうしたらよいのか?」「かわいい顔の共通点は?」など、何か一つ、抽象的なテーマを掲げます。
私はいつも、その時悩んでいることをテーマにしています。

次に、そのテーマに合う事物を、なるべくたくさん見つけてきます。
イラストでも、洋服でも、写真でも、家具や文房具でも、何でもいいです。
例えば、「かっこよさの源泉は何か」を考えるために、自分がかっこいいと感じたイラストをpixivで漁るとかです。

最後に、自分が見つけてきた事物の共通点を探します。

実際に書いたものが、こんな感じです。この時は、どうすれば色っぽさを表現できるのかな? と考えていました。

インプットノート パターン2
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パターン3:映画や書籍の感想を書く

私の場合これに関しては、インプットノートではなく読書記録ノートに書いているのですが、映画を見たり本を読んだりすることも、立派なインプットだと思います。

読書記録ノートのことは、こちらの記事『【読書記録ノート】私が読書記録をつけている理由と、その内容について。』に書いたので、良かったら覗いてみてください。

【インプットノートをつけてみてよかったこと】

次に、インプットノートを付けてみて良かったことを3つ挙げてみました。

1.言語化することを通じて、使える技術が増えた。

これを達成することこそがまさに、インプットノートの目的です。
今までスルーしていた事柄から、様々な表現手法を学ぶことができます。
実際の作品にどのくらい反映できているかはともかくとして、自分の引き出しを増やせるのは嬉しいことです。

2.身の回りのものによく注意を払うようになった

インプットノートを付けていると、次第に、ノートに書く内容すらネタ切れしてきます。
私の場合、2日に1回はインプットノートを更新するようにしたいんですが、「もう書くことないよ~」となること多々です。

そこで、身の回りのものに何かヒントが無いかと探すようになります。
じーっと見てみると、今まで何気なく使っていたシャーペンや、いつも座っている椅子など、色々なところにヒントが隠れていることに気づきます。
そういったところから創作のネタが見つかると、すごく嬉しいです。

3.絵を描くことに飽きにくくなった

私にとって一番良かったのは、この3番目の点です。

インプットをせずに絵を描き続ける――すなわち、同じような題材を、同じような描き方で、同じくらいの時間をかけて描くという行為を続けていると、飽きます。
どんなに絵が好きでも、いつかは飽きます。なんなら病みます。
「いっぱい描いているのに成長しないし、新しく描きたいものも無いし、なんかもう疲れちゃった……」となってしまうのです。
(そうならない天才も、稀に存在するとは思いますが)

しかし、日々インプットを続けていれば、飽きにくいです。

「あの絵師さんは、こういう風に髪の毛を塗っているのか。じゃあ次の絵を描く時には、その塗り方を取り入れてみよう」とか
「Photoshopにはこんな機能があったのか。今度試しに使ってみよう」とか
「このボールペンのデザインには、こんな工夫があったんだな。じゃあ今度描く絵には、これと同じような工夫を取り入れてみよう」とか

あるいは、

「あのアニメのあのシチュエーションがエモかったな。私もあんな絵が描きたい!」とか
「社会にはこんな問題が存在しているんだ。それについてもっと調べて、作品に活かすことができないかな」とか

そんな風に考えることで、むくむくと創作意欲が湧いてきます。

少し話が逸れますが、よく聞く、「時間がいっぱいあるときには創作意欲がわかなくて、忙しい時ほど創作意欲がわく」というのも、これが原因ではないかと思っています。
時間があるからと机に向かっていても、新たにインプットされるものが無いので、すぐに飽きてしまうのではないでしょうか。
逆に忙しい時というのは、常にたくさんの情報が自分の中に入ってくる状態です。直接的にせよ、間接的にせよ、そこから創作のヒントを得ているのかもしれません。
私自身、コロナ禍でひきこもるようになる前の方が、描きたいもののネタが尽きなかったような気がします。

【まとめ】

今回はインプットノートについて書いてきました。
どんなやり方にせよ、「身近にある様々なものから気づきを得る」「そしてそれを創作意欲に繋げる」という流れができると良いのかなと思っています。
皆さんも、こんなインプットのやり方があるよー!というのがあれば、ぜひTwitterなどで共有してみてください!

個人的には、本と映画をもっとたくさん読みたい/見たいなと思ってるんですよね。
本については、書籍化作品だけじゃなくて、個人ブログみたいなのや、アマチュア作品も含めて、いろいろ読みたいです。
その結果、積読本と積見映画(こんな言い方あるのか?)が多すぎて大変なことになっているのですが、一つ一つ消化していくつもりです。

そんな感じで、これからもインプットを続けつつ、たくさんアウトプット(作品制作)も頑張ります!
ぜひ、一緒に頑張っていきましょう。
甘抹らあでした!

Twitter▶@amamatsu_lar

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