【浜村渚の計算ノート】武藤龍之介さんの魅力をひたすらに語る回 part3【8さつめ~9さつめ】
こんにちは、甘抹らあです。絵を描く人です。
今回はタイトル通り、武藤龍之介さんの魅力について語る回のpart3です!
どんな感じの企画なのかについて、詳しくはpart1、part2をご参照ください。
- part1→【 浜村渚の計算ノート 】武藤龍之介さんの魅力をひたすらに語る回(1さつめ~3と1/2さつめ)
- Part2→【浜村渚の計算ノート】武藤龍之介さんの魅力をひたすらに語る回 part2(4さつめ~7さつめ)
今回取り上げるのは、8さつめ~9さつめの3巻です。
なぜ8-9なのに2巻ではなく3巻なのかというと、「8と2分の1さつめ」を挟んでいるからです。
では、さっそく見ていきましょう……と言いたいところなのですが、恒例の注意書きを入れておきます。
まず、本編のネタバレが含まれてしまうため、未読の方はご注意ください。
肝心のトリックや、数学的な解説のネタバレはしないように気を付けます。
ただ、武藤さんを語る上で重要な部分には触れています。
(もちろん、引用のルールは守っているつもりです)
そのため、絶対にネタバレが嫌! という方は、読まないようにしてください。
また、作者様や出版社様から「こんな記事を書かないでほしい」等言われましたら、直ちに取り下げるのでご了承ください。
それから、この記事における分析は全て私の主観に基づくものです。
武藤さん大好き・むとなぎ大好き・シリアス展開大好きなオタクの妄言なので、あんまり当てにしないでください。
あと、気を付けてはいるのですが、時々「お前は書評家なのか?」みたいな偉そうな口調になっちゃってるかもしれないです。不愉快だったらごめんなさい。気を付けてはいます、本当に。悪意はないです。
さて、大丈夫そうでしょうか?
それでは、本題に入っていきましょう。
【第9巻『浜村渚の計算ノート 8さつめ 虚数じかけの夏みかん』】
なぞなぞbyキューティー・オイラー
前回(7さつめ)の最後に出てきた、不思議ななぞなぞについて考えるお話です。
本編の前置きみたいな感じですね。
大山さんがしれっと答えに辿り着いていたのが、面白かったです。
log10.数の砂漠をはるばると
今回のテーマはアラビア数学! 世界史で習った人もいるであろう「フワーリズミー」に扮したテロリストが登場します。
テロリストの映像芸が面白かったです笑
武藤さんたち対策本部の面々は、事件が起きた場所に向かいます。
36ページからしばらくは、そこの県警と会話する場面が続くのですが、ここの武藤さんがまた武藤さんだなあって感じで良かったです。
県警の人や渚ちゃんが、事件と関係ない話でリラックスし始めたのを、なんとか事件の話題に戻そうとしていたんですよ。
やっぱりこう、真面目だなって思いました。真面目な人、好きです。
その後はいつも通り渚ちゃん大活躍で解決! っていう展開でした。
今回、武藤さんに関してはそこまで話すことが無いので、こんな感じでおしまいです。
話自体は、アラビアのこととかも分かってとても面白かったです。
ぜひ読んでみてください!
log100.高塚十兵衛最後の事件
今回は、武藤さんと渚ちゃんの絆が感じられる1篇でした!!! やったー!
雰囲気は、ハードボイルドな刑事ドラマっぽい感じ。
伝説の刑事とされている高塚十兵衛が黒い三角定規対策本部に現れ、武藤さん(を経由して渚ちゃん)に捜査協力を依頼してきます。
高塚十兵衛にとってはこれが最後の事件だったらしく、その関係で色々ストーリーがあります。
武藤さん良いなあ~~って思ってにやにやしちゃったのは、まず、100ページから始まる一場面ですね。
高塚十兵衛が対策本部に現れたシーンです。
伝説の刑事がやってきたということで、対策本部のみんなが一斉に敬礼を始めます。
(ただし、高塚十兵衛のことを知らなかった瀬島さん・大山さん・錦部さんは除く)
ここで、武藤さんがめちゃくちゃ緊張してるんですよ。
高塚十兵衛が来た! っていうだけで、手元の仕事に集中できなくなるくらいドキドキしていました。
とても人間らしくて素敵ですね。
ちょっと可笑しかったのが、高塚十兵衛が武藤さんの名前を出すシーンです。
名前を呼ばれ、僕は反射的に、弾かれたように立ち上がった。
――青柳碧人『浜村渚の計算ノート 8さつめ 虚数じかけの夏みかん』 p.102
「じ、自分であります!」
初めて自分のことを「自分」と言った。緊張する。それにしても、なんで僕の名前を。
これ、このワンカット、良くないですか?
武藤さんの口調がガッチガチなところに、テンション上がりました。
さらに好きなのが、104-105ページの、高塚十兵衛と武藤さんが2人で会話しているシーン。
高塚十兵衛からタバコを勧められた武藤さんが「タバコは吸わないので」と断っていました。
ここでもう、好感度ぶちあがりですよ。
期待を裏切らない男だな、武藤さんは!
別に「タバコ吸う人=クソ」とまではいわないけど、個人的に、やっぱりあんまりタバコは吸っててほしくないんですよね……。だって、健康に悪いから……。推しには長生きしてほしいから……。しかも、副流煙は周りの人の健康まで害するから……。
そのため、ここで武藤さんがタバコを吸わないと分かって、少し安心しました。
そしてその後、高塚十兵衛の話を聞きながら、武藤さんは「なぜ彼が自分に声を掛けてきたのか」について考えるんですよね。
緊張しつつも冷静にそういった理由を考えているあたり、優秀な人だなと思います。
かっこいいです。
その後、115ページから渚ちゃんが登場します。
今回は、武藤さん+渚ちゃん+高塚十兵衛たちという、いつもとは違う組み合わせでの捜査です。
その渚ちゃんですが、登場して早々に国語のテストの珍回答を披露してきたので、めちゃくちゃ笑っちゃいました。
武藤さんが必死に笑いを堪えているのが、面白かったです。
いやでもほんと、笑わないように努めてくれるところも優しいですよね。
そうそうそれから、今回はある性質を持った数がキーになるんですけど(いつものことだけど、これ以上詳しく書くとネタバレになってしまう……)この数の性質が、ロマンチックで素敵だなと思いました。
終盤は、怒涛の展開です。
かなり危険な状況に陥っていて、読みながらハラハラしました。
あ~~~、語りたい。ネタバレしたい。
是非読んでください。
そして、最初に「武藤さんと渚ちゃんの絆が~云々」って言ったと思うんですけど、それをどこから感じ取ったのかというと、175ページ以降の一幕からです。
渚ちゃんの台詞と、高塚十兵衛からの贈り物が最高でした!
このシーンだけで1日中笑顔になれちゃいます。
ありがとうございます!
log1000.回るヨコハマ捜査線【前編】
出ました、前後編の謎解きイベント。
今回は、渚ちゃんのお友達がたくさん登場します。修学旅行編以来ですかね。
ある謎解きイベントに黒い三角定規が関わっているらしいと聞いた武藤さんが、捜査のためにその謎解きイベントに出席しようとします。
たまたま渚ちゃんも、友達とそのイベントに参加する予定だったらしく、男子が一人来られなくなったからと、武藤さんに声を掛けてきました。
そこで、渚ちゃんたちに交じってイベントに参加することになったのです。
(もともと来る予定だった男子って誰? と思っている私がいます。渚ちゃんに教えてほしい。シマノくんかカンノくんかミナミダくんあたりの、名前が出てる男子だろうか)
初っ端から面白かったのは、183ページ冒頭のやり取りです。
この謎解きイベント、参加資格が「見た目が中学生か高校生」ってなってるんですよ。
それで、武藤さんの外見が高校生に見えるか否かっていう話になってて、なんか楽しかったです。
ちなみに、このイベントで支給される制服(表紙にもなっているもの)は、ミュージカル版の衣装の参考にされたみたいです。
華やかで、とても可愛い。
武藤さんが着ている姿を表紙に載せてくださって、本当に嬉しいです。最高でした。
今回の話で一番好きなのは、ガウス平面の解説です。
確か私、ちょうど虚数とかを習った頃に、この話を読んだんですよ。
だから、「なるほどこういう考え方があるのか!」とか、「すっげえ分かる分かる!」とかって思いながら読むことができて、楽しかったです。
(今の私は、理解するのにもうちょっと時間がかかってしまって、脳の衰えを感じました……。衰えるのが速い……。でもやっぱり面白いです)
それから、嬉しかったのは、213ページで武藤さんが渚ちゃんの手を引く場面があったことです。
ほんの一行くらいの描写なんだけど、ふふってなります。
人込みで、押し売りから逃げるために手を引いてくれるのってかっこいいですよね。
しかしながら、この1篇でどうしても好きになれないところが1つだけあります。
1つだけ……。
それが何かというと、カレンさんの存在です。
カレンさんと言うのは、カレン諸角という名前の女刑事です。勝気な性格で、ハッキリとした物言いの方。
キャラとしては別にいい……別にいいんですけど、彼女が早々に武藤さんのことを馬鹿にしてくるんですよ。
それにもう、ものすごくムカついてしまって。
なにこいつ……っていう……。
しかも、京都の時の警視さんみたいに、さらっと流れていくキャラなら別にいいんですけど、この後ずっと一緒に行動することになるんですよ、この人。
協力者のポジションだから。
それに対して、なんだよこいつなんだよこいつーーーって思っちゃうんですよ。
いや、ごめんなさい。カレンさん好きな方がいたら、本当にごめんなさい。
ただ私が嫌いなだけなんです。なんですけど、とにかく「ああああああああ」と謎の断末魔のようなうめき声を上げながら、彼女の登場シーンを読む羽目になりました。
実を言うと、彼女に対しては最初、武藤さんもむっとしてるんですよね。
そりゃあ、むっとしますよ。当たり前ですよ。っていう感じなんですよ。
頼りないとか言われちゃってるんですから。
(でもその後は普通に一緒に捜査してるので、武藤さん優しすぎるよーって思っちゃいます。)
もうカレンさんにはね、丸一日ひざ詰めで彼の魅力を語って聞かせたいです。
だってだって武藤さんは、本当に優しくて真面目でかっこいいのに……!
射撃の腕だって良いし、大事なところでは勇敢だし、頭も悪くないし!
にしても、瀬島さんが武藤さんを馬鹿にするのは気にならないのに、なんでカレンさんだと嫌なんでしょう……。
なんだかんだ言っても、瀬島さんは苦楽を共にしてきた仲間だからでしょうか。
……恨み節はこの辺にして、本編に戻ります。
つい熱が入ってしまって……、お目汚し失礼いたしました。
後編に、突入!
log10000.回るヨコハマ捜査線【後編】
後編は、アドミラル・ガウスもとい洋一郎兄ちゃんもとい森本洋一郎との対決です。
彼の秘密が明かされます。
その秘密について詳しく語って行きたいところなのですが、流石にネタバレが過ぎるので、ここでは控えます。
気になる方はぜひ読んでください。
私が好きな場面は、301ページ以降の、洋一郎兄ちゃんと武藤さんが会話する場面です。
酷いんですよ、洋一郎兄ちゃん。
開口一番に「無様な姿だな、龍之介」って言うんですから。
7さつめの時の「たくましい姿」っていうのはどこに行ったんだ。
実際今回、武藤さんは流されっぱなしであんまり活躍してなかったけどさ……!
そうそう、そうなんですよ。
ちょっと話が逸れちゃうんですけど、7さつめと8さつめで武藤さんの活躍度合いの落差がすごいです。
っていうか、ちょうど前回のまとめで言及した、4さつめ~7さつめにかけて、活躍しすぎていたんでしょうか。
(あと、3と2分の1さつめでもすごく活躍してましたね。)
今回の8さつめでは、伝説の刑事に振り回されたり、カレン刑事の尻に敷かれたり(?)、情けない姿を見せがちです。
そんな姿すらも素敵! って思っちゃうので、それは別に良いんですけど(最初のまとめの時に書いた、親近感を抱かせられるというやつです)、武藤さんが気の毒になってきます。
頑張れ、頑張れ。
話を戻しましょう。
洋一郎兄ちゃんと武藤さんが会話するシーンです。
ワケあって、観覧車のうちの1つの車両に、2人きりで乗っています。
303ページ10行目以降に、こんな描写がありました。
僕もつられて微笑んだ。こうして、あの頃を懐かしみながら、いろいろ話をして、不意に訪れる沈黙さえも共有できていたら、どんなに幸せだろう。……だけど、彼は今や数学テロリスト。僕はそれを追う警察官という立場にある。穏やかな時間がいつまでも続くはずはなかった。
――青柳碧人『浜村渚の計算ノート 8さつめ 虚数じかけの夏みかん』p.303
……切ないですよね。
何でこんなことになっちゃったんでしょう。
武藤さんが可哀そうです……。
しかも結局武藤さん、彼のことはずっと「洋一郎兄ちゃん」って呼んでます。
あなたの中ではいつまでも兄ちゃんなんだなと思って、なんかもうほんと、悲しくなりました。
この後また色々あるんですけど、洋一郎兄ちゃんの言動がとても良かったです。
良かったって言うかあの、なんていうか、面白かったです。
ストーリー展開が本当に意外で、「そう来るか! マジか!」って、ビックリさせられてしまいました。
このシリーズは、果たしてどこに着地するのでしょうか?
続きがものすごーーーく気になります!
おまけ アラビア式、107584の開き方
タイトル通り、「107584」の開き方についてアラビア式に解説しているお話です。
正直、大山さんと同じく頭がパンクしそうになりました。
分かるっちゃ分かる。分かる……気がする……でもやっぱり、うーん、ややこしい。
みたいな。
武藤さんが理解してるっぽいのすごかったです。考えることが得意なんだろうなと思います。
……結局武藤さんのことばっかり見てしまうのは、読者としてどうなんでしょう。申し訳ありません。
【第10巻『浜村渚の計算ノート 8と2分の1さつめ つるかめ家の一族』】
これ、めちゃくちゃ好きな作品です!!!
シリーズ2回目の長編で、前回同様、最後の1ページまで余すことなく楽しめます。
もう、読みながらずっとニヤニヤしちゃうくらい面白かったです。
いつも通り数学要素モリモリ&キャラが魅力的なのに加えて、いつもよりもさらに一層ミステリー要素が濃くて、最高でした!
いやーー、面白い!
本当に面白い!
簡単にあらすじを書くと、「方程式を使うと死ぬ村」で起きた連続怪死事件を解決しようと頑張る話です。
武藤さんは元々、別の捜査のために、この村に来ていました。そこで連続怪死事件に遭遇してしまうわけです。
渚ちゃんと大山さんは武藤さんの捜査に合流する予定だったのですが、色々あって別行動を取っています。
武藤さん視点と大山さん視点を交互に繰り返しながら、物語が進んでいく形式です。
大山さんの視点があるという新鮮さも、楽しいポイントの1つでした。
大山さん視点で特に嬉しかったのは、まず60ページのやり取りです。
渚ちゃんと一緒に、食事をとりながら会話しています。
「武藤さん、どうしてますかね……」
――青柳碧人『浜村渚の計算ノート 8と2分の1さつめ』p.60
渚も川魚を少し食べていたけれど、箸を置いて元気なくため息をついた。渚は武藤のことを信頼していて、たぶんちょっと(というかだいぶ?)好きだから、会えなくて寂しがっているんだろうと思う。
なんですかこれ!
そんなにむとなぎファンを喜ばせたいんですか!!
大山さんから見ても、渚ちゃんはとても武藤さんのことが好きなんだなと思って、嬉しくなりました。
それに、食欲旺盛な渚ちゃんが箸を置くって、相当ですよ。
野菜がそんなに好きじゃないみたいだから、そのせいもあるのかもだけど(笑)
ただ一方で、大山さんがここで言う「好き」は、恋愛感情では無いと思います。
なぜなら別の場面で、「たしか渚はカンノくんとかいう男子が好きで、そいつのことを聞きたかったんだけど(以下略)」(p.23)と言っているからです。
多分、恋愛感情的な意味で好きなのはカンノくん。
人間的な意味で好きなのが武藤さん。
っていう解釈なんだと思います。
それでも私はむとなぎを推しますが……。
結局渚ちゃんが本当に好きな人は分からずじまいです。
しょっぱなからこんな話ですみません。
他の場面に移りましょう。
少しページを戻ると、40ページ以降の場面(武藤さん視点)で、武藤さんが算数の問題を出されています。
その問題の答えを自力で導き出しているのが、すごかったです。
そこまで難しい問題ではないのですが、数学オンチを自称していて、なおかつ実際に中学レベルの数学すら怪しいように見える武藤さんなのに、ちゃんと自分で答えを出せたのがすごいです!
渚ちゃんと過ごしてきた成果ですね!
やっぱり、こうやって経験を実にしているところが本当に素晴らしいと思います。
ところで、ここを読んでいて気になったんですが、武藤さんの年齢ってシリーズのどこかに書いてありますか?
10年くらいずっと気になってるんですけど()、記述を探そうと思って本編を読んでも、気が付くと内容に集中してしまう(探すのを忘れる)ので、結局分からずじまいなんですよね。
読み落としているような気がします。
ちょっと計算してみると
農場を出たのが高3の終わりに該当する時期って言ってたから、18歳ですよね。
その後、大学に通っています。多分総合大学だと思います、多分。
高3の終わりから数か月で大学合格は厳しいと思うので(大学にもよるけど)、1年くらい遅れているんでしょうか?
19歳で大学に入学したとします。
その4年後に卒業で、23歳。
そこから、少なくとも半年は警察学校に通い(?)(警察の仕組み分からん)、新宿の交番に勤めたのち、黒い三角定規対策本部に招集された形だった気がします(分からん)
だとすると、結局何歳? ですか?
なんでこんな年齢の話を始めたのかというと、今作にこんな記述があったからです。
僕が先ほど自力で出した答えによれば、行俊は七十六歳で亡くなったことになる。流瑠は二十八歳、歳雄は二十五歳、時蔵は二十三歳だ。
――青柳碧人『浜村渚の計算ノート 8と2分の1さつめ つるかめ家の一族』p.76
(前略)時蔵が僕の顔を覗き込む。(中略)僕より年下だけど、敬語を使う気はさらさらないようだった。
――同上p.78
時蔵が二十三歳で武藤さんよりも年下。
歳雄と流瑠の言動については、特に言及無し。
という感じです。
歳雄たちと武藤さんがあまり絡んでないから言及されてないだけっていうのもあるんですけど、ここから考えるに、二十四or二十五歳ってことなんでしょうか?
青年刑事ってどこかに書いてあったくらいですから(それもどこに書いてあったのか忘れてしまいましたが……)、三十近いってことは無いと思うのですが。
いやでも、アラサーも十分青年のくくりなんでしょうか。
私の知り合いは、年齢に拘わらず結婚していない人=青年って言ってましたし。
んーーー、分からない。
本当に気になるので、どこかに書いてあるなら、どなたか教えてください……。
どうしても、さらっと読み飛ばしちゃうタイプなので……。
何卒よろしくお願い申し上げます。何卒、何卒。
話を戻します。
武藤さんが可愛かったのが、117ページの香奈さんとのやり取りです。
(香奈さんと言うのは、今回の事件の関係者です)
眠いせいか、ちょっと素が出ていました。好きです。
さてこの先、どこまでネタバレをしてよいものでしょうか。
そろそろ、ネタバレなしで語るのが難しくなってきました。
とりあえず武藤さんはいつも通り魅力的ですし、渚ちゃんは可愛いし、大山さんパートも面白いです!
大山さんの快活な性格は、見ていて楽しいですね。
緊張感なさ過ぎてハラハラさせられることもあるけど、不思議と笑っちゃいます。
あと、「方程式を使わない」数学の考え方(数学というか算数なのかな?)にも言及されていて、面白かったです。
自分が小学生の頃を思い出しました。
そんな感じで、事件について詳しくは本文を読んでもらうとして、もうちょっとだけ、終盤の場面について語らせてください。
ネタバレになっちゃうから前後の流れは割愛しますが、渚ちゃんが「歳の差は問題じゃないですよ。いいじゃないですか、だいぶ年上の男の人、好きになったって」(p.301)って言う場面があるんです。
こんなこと言われたら私みたいなオタクは、「やっぱ武藤さんのこと好きなんじゃないの?」と勘ぐってしまいます。
実際に好きなのかどうかは置いておいて、渚ちゃんが歳の差恋愛肯定派なのは嬉しいです。
すごくテンションが上がりました。
ただ、これに対して武藤さんは「よくわからない」と言っているので、彼は歳の差恋愛に否定的みたいですね。
模範的な大人です、まったくもって。
それから、大山さんがこんな風に言う場面があります。
武藤がエレベーターの穴からよじ登ってきた。
「お、大山、お疲れ様」
その、ぼんやりした顔を見て、ようやく私は肩の荷が下りた気がした。――青柳碧人『浜村渚の計算ノート 8と2分の1さつめ つるかめ家の一族』p.333
ぼんやりした顔って言われてるのが、面白かったです。
その顔を見て肩の荷が下りたって言ってるから、とことん日常感の溢れる顔……というか雰囲気なんだろうなと思いました。
その後の、「当然だろとでも言いたげな武藤の顔」(p.334)ってところもツボです。
読んでない人&話忘れてる人にはなんのこっちゃって感じだと思うんですけど、なんかこの雰囲気が好きです。
武藤さんの、ビックリするくらい常識人なところが出てる気がします。楽しいなあ。
あと、最後の場面。
渚ちゃんが漢字ドリルを瀬島さん&武藤さんに手伝わせてるんですけど、これ絶対筆跡でバレますよね(笑)
先生に怒られないのかな? って心配になっちゃいました。渚ちゃんの態度に爆笑。
今回の記事では語らないんですが、このさらに後の、いっちばん最後の場面も面白いので、最後まで楽しめます。
面白かったです!
【第11巻『浜村渚の計算ノート 9さつめ 恋人たちの必勝法』】
早くも最新刊に追いついてしまいました。新刊を待ちわびています。
この9さつめもすごく面白かったので、早速見ていきましょう!
log10.1を並べよ、並べよ1を
レピュニット数をテーマにしたお話です!
出だしの犯行声明からしてもう面白いし、その後の展開も予想外で、楽しく読めました!
特に、武藤さんが遭遇しちゃった事件。
私が好きなタイプのシチュエーションだったので、ワクワク度マックスって感じでした。
あと、対策本部のいつもの4人(武藤さん、大山さん、瀬島さん、渚ちゃん)がメインだったのも嬉しかったです。
なんだかんだ言ってこの4人が一番好きだし、落ち着きます。
大山さんの能天気さや、瀬島さんのプライドの高さ、武藤さんの魅力、渚ちゃんの可愛さをずっと見ていたいです。
今回、武藤さんを見ていて素敵だなーって思ったのは、まず28ページの渚ちゃんとのやり取りです。
具体的な内容は本文を読んでほしいのですが、武藤さんが渚ちゃんに数学的な質問をします。
その質問が、ちゃんと考えられたものだったので、やっぱり武藤さん頭いいなって思いました。
多分私だったら、あんな疑問思いつかないと思います。すごい。
犯行声明にまつわる問題についても、渚ちゃんに答えを聞く前に、自分なりに法則を見つけているようでした。
非常にすごい。すごくすごい。
次に武藤さんがかっこよかったのは、犯人逮捕のシーンです。
よくあんなに機転が利くなってびっくりしちゃいました。かっこいいです!
log100.私と彼氏の不等式
今回は恋愛がらみのお話です。以前登場したルービック王子(テロリスト)の妹が関係しています。
武藤さんたちは彼女がある事件の犯人ではないかと疑っており、彼女が通う学校で捜査に乗り出します。
私が好きなのは、116ページ後半から117ページ前半にかけての武藤さんの心境です。
ネタバレになってしまうので書きませんが、武藤さんの優しさと真面目さが感じられます。
あと全然関係ないんですけど、このシーンで渚ちゃんたちが食べているお菓子を私も食べたくなりました。
お腹すいた……。
今回の話では、正直武藤さんがあまり活躍していないのですが、お人好しな感じが前面に押し出されていて良かったです。素敵。
でも、あんまり活躍していないとはいえ、135-136ページのやり取りはすごくかっこよかったです。
いかにも刑事っぽかった!
あと、電気をつけるシーンが好きです。
128ページの冒頭のところ。手元に本がある方は、是非読み返してみてください。
なんてことないシーンではありますが、リアルで好きな人がこの動作してたら、かなり萌えませんか?
ああ良いなあって思っちゃいました。
あとはなんかもう、終わり方が好きです。
これに関しては武藤さんは全然関係なくて、別の2人にキュンとしちゃいました。
興奮している渚ちゃんも可愛いです。
log1000.新宿恐竜大戦争
「新宿恐竜大戦争」。
こんなの、絶対面白いに決まってるじゃないですか。タイトルの時点でテンション爆上がりです。
文字通り恐竜が大暴れする、ぶっとんだ話でした笑
もちろん、本物の恐竜ではありませんが。
数学的なテーマは「組み合わせ」とのことです。
苦手意識がある人も多そうな分野です(かくいう私もそうでした)が、やっぱり渚ちゃんの解説は面白かったです。
PとかCとか、元をただせばこういう意味なんだよって言うのが分かります。
あと、177-178ページの、組み合わせが重複しないようにするやり方も面白かったです。
そして今回は、武藤さんの見せ場がありました!
恐竜を止めようとする場面です。
伏川さんという人から「武藤さんは射撃の腕はたしかだって聞いています」と言われているのを見て、テンション上がりました。
そうなんですよね、射撃得意なんですよね。
実際その後、その腕を活かして活躍します。
すごいな~~、かっこいい!
log10000.恋人たちの赤と黒
最後の1篇は、再び恋愛がらみです。
誰の恋愛かというと、なんとテロリストのキューティー・オイラーです。信じられん。
数学的なテーマの方は「確率」で、カジノの話が出てきます。
マーチンゲール法の解説を聞いたときには、なるほどそんなやり方があるのか! ってビックリしちゃいました。
257-264ページにかけては、丁寧に確率の説明がされています。
武藤さんが確率の考え方について、ありがちな勘違いをしてしまっていて、それを渚ちゃんが訂正するみたいな感じです。
確率も、さっきの「組み合わせ」同様苦手意識のある方が多い分野だと思うのですが、かなり分かりやすかったです。
そして面白い。
武藤さんも、勘違いはしていたものの、ちゃんと自分で考えて答えを出しているところが素敵ですよね。
他に武藤さんがかっこよかったのは、エピローグで描写されていたあたりでしょうか。
渚ちゃんを安全なところに避難させてから、テロリストを追いかけるんです。
まず、渚ちゃんの安全を第一にしてくれるところが良いですよね。当たり前のことなんですけどね。
いつもいつも渚ちゃんが怪我しないよう気を払っている描写があるので、かっこいいなあって思います。
お兄ちゃん感がすごい。
テロリストを追いかける場面では、ちょっと可哀そうなところもあったけど、頑張っている姿が魅力的でした。
【まとめ】
ということで、ついに最新刊に追いついてしまいました。
続きが気になるよーーー!
武藤さんはとにかく素敵なキャラなので、私と同じように武藤さんのことが好きな方と、この愛を共有できたら嬉しいです!
そういえば、青柳先生のあとがきを見ていると、武藤さんが「武藤くん」って呼ばれているんですよね。
この呼び方に、作者ならではの愛が感じられて好きです。
実を言うと私も以前は、青柳先生の呼び方に影響されて、「武藤くん」と呼んでいました。
ちなみに大山さんのことは「あずさネエさん」、渚ちゃんのことは今と同じで「渚ちゃん」、瀬島さんのことは「瀬島」呼びでした笑
でも自分が成長するにつれて、くん付けで呼ぶのが申し訳なくなってきました。
なんたって年上だし、めちゃくちゃ魅力的だし。
そこで、さん付けで呼ぶようになって今に至ります。
本当に良いですよね、武藤さん。好きです。
他の人たちの感想を見ていると、キャラの呼び方が人によって全然違うのが面白いなと思います。
武藤さんのことも、呼び捨てにしてる人もいれば「くん」付けの人もいるし、私と同じく「さん」付けで呼ぶ人もいるし
何によって呼称が決まるのか、ちょっと気になる所です。
別に、語り手が使っているのと同じ呼び方をしてるわけでもないんですよね。不思議です。
最後に、青柳先生の作品をもっと読みたい方は、こちらから検索できます。
どの作品も非常に面白いので、ぜひ読んでみてください!
さてそんな感じで、今回の記事はおしまいです。
また別の記事か何かでお会いしましょう!
甘抹らあでした!