クラウドソーシングサイトを使ってみた結果と今後の活用法について【skima/ココナラなど】

こんにちは、イラストレーターの甘抹らあです。
『クラウドソーシングサイトの基本的な使い方【skima,ココナラ,クラウドワークス,ランサーズ】』の記事でクラウドソーシングサイトの使い方を紹介しましたが、今回はその結果どうだったかをまとめてみました。
また、その結果を受けて、今後活動方針をどう変えていくかにも言及します。
新しく始めてみようかな? と思っている方は、ぜひ参考にしてください。
まず最初に、私の絵がどんな感じなのかというと、こんな感じです。
クラウドソーシングを始めたばかりの頃の絵(タップで拡大)↓
現在の絵(タップで拡大)↓
今回は、このような画力・絵柄の人間がクラウドソーシングで仕事を探してみた体験談です。
期間はおよそ3ヶ月。
では、見ていきましょう。
【SKIMA】
商品
当初、全部で6件登録していました。ラインナップは以下の通り。(※2022年1月現在、商品の内容は大幅に変わっています)
- 一次創作の小説を拝読し、表紙や挿絵をお描きします
- シンプルな絵柄でLINEスタンプを制作します
- SDキャラ(ちびキャラ/ミニキャラ)をお描きします
- SNS等で使えるアイコンをお描きします(ややリアル寄り)
- シンプルで親しみやすいカットイラストを制作します
- 自然物や建物、室内などリアルな背景イラストをお描きします
商品の内容は、次のように考えました。
パターン① 需要がありそうな商品を売る
SDキャラ(ちびキャラ・ミニキャラ)のイラストやSNSアイコンなど、使用するシチュエーションが容易に想像できるようなものを、パッケージ化して売り出すというものです。
パターン② 自分の得意ジャンルで攻める
需要よりも自分の得意分野を重視して、商品内容を考えるやり方です。
私の場合、まずは背景イラストがこれに当たります。
また、小説の表紙や挿絵を書きます! という商品も、これに当たります。後者に関しては、本を読むのが速いので、やりやすいかなと思ったのです。
パターン③ 過去に受けたことがある依頼と同じような内容を商品化する
私は今までに、カットイラストや人物アイコンなどを、依頼を受けて制作したことがあります。
また、正式な依頼ではなかったものの、LINEスタンプ「ロバのマールちゃん」も、人に頼まれて作ったものです。
一度頼まれたことがあるということは、イコールその商品に需要があるということですから、それらをパッケージ化するのはアリかもなと思いました。
以上です。
価格については、
(時給1000円)×(ラフ案を含む制作時間+やり取りにかかる時間)-(実績が少ない分の割り引き1000円くらい)
で計算したものを出していました。(あとは相場を見ながら調整)
これでもこうしたサイト内では高すぎるくらいの値段設定なので、なかなか厳しいところです。
とはいえ、これらの商品を買ってもらう――すなわち、クライアントさんから自発的に依頼をしてもらうことは、あまり想定していませんでした。
とりあえず体裁を整えるためと、窓口があって悪いことはないだろうというので、出品していた感じです。
なぜ商品が売れると思っていなかったのか?
それは、私が商品を買ってもらうための条件を満たしていないと自覚していたからです。
商品を買ってもらうための条件は、以下の3つだと思っています。
- まず存在を知ってもらえていること
- 汎用性の高い絵柄であること
- ひと目見て「良いな!」と思えるクオリティであること
私の場合、いずれも満たしていません。
3.に関しては、責任をもってそれなりのクオリティのものを出していますが、ニーズと合っていない以上、要件を満たしているとは言えないでしょう。
したがって、商品を買ってもらうことにはあまり期待していませんでした。
では何を主力にするつもりだったかというと、「リクエストへの提案」――分かりやすく言うと、迷惑にならないタイプの営業です。
※「商品」と「リクエストへの提案」についての詳しい説明は前回の記事『クラウドソーシングサイトの基本的な使い方【skima,ココナラ,クラウドワークス,ランサーズ】』にあるので、気になる方はそちらをご参照ください。
以下、実績を見ていきます。
商品の販売実績
SKIMAで出品を始めたのは2021年9月。
登録はもっと前でしたが、長らく何もしていませんでした。
2021年12月現在、販売実績は以下の通りです。
- 一次創作の小説を拝読し、表紙や挿絵をお描きします……0件
- シンプルな絵柄でLINEスタンプを制作します……0件
- SDキャラ(ちびキャラ/ミニキャラ)をお描きします……0件
- SNS等で使えるアイコンをお描きします(ややリアル寄り)……0件
- シンプルで親しみやすいカットイラストを制作します……0件
- 自然物や建物、室内などリアルな背景イラストをお描きします……0件
要するに、オール0!!!
先ほど言った通り、これについては予想していたので、特にショックではありません。
リクエストへの提案
提案を始めたのは2021年9月。商品の出品を始めたのと、同じ時期です。
具体的にどんなリクエストに提案していたのかというと、
「自分の絵柄で対応できそうなもの」
「条件が悪すぎないもの」
「クライアントさんに問題がなさそうなもの」
の3点を満たしているリクエストです。
こうやって書くと、「仕事が欲しいくせに上から目線で選り好みしている!」と思われてしまうかもしれませんが、きちんと仕事がしたいのであれば内容を吟味するのは必須だと思います。
2021年12月現在、提案数は合計33件。
うち、採用されたのは1件。
不採用だったものの、個別に連絡が来たの(別で依頼させてみたいな感じ)が1件。
以上です。
残念ながら、競争率と実力を考えれば、これも妥当なところだと思います。
とはいえこれだとあまりお金にならないので、今後の身の振り方について後で言及します。
【ココナラ】
商品
ココナラで出品しているのは以下の4商品でした。(※2022年1月現在、商品の内容は大幅に変わっています)
- SDキャラ(ちびキャラ・ミニキャラ)をお描きします
- シンプルで親しみやすいカットイラストを制作します
- SNSなどで使えるアイコンをお描きします
- 背景イラストをお描きします
SKIMAに出しているものと、ほぼ変わりません。ちょっと数が減ったくらい。
商品の販売実績
ココナラで商品の販売を始めたのは、SKIMAと同じ2021年9月でした。
2021年12月現在の販売実績は以下の通り。
- SDキャラ(ちびキャラ・ミニキャラ)をお描きします……0件
- シンプルで親しみやすいカットイラストを制作します……0件
- SNSなどで使えるアイコンをお描きします……0件
- 背景イラストをお描きします……0件
つまり、こちらもオール0!
先ほども述べた通り、これは予想通りです。残念ではありますが。
リクエストへの提案
今度は、リクエストへの提案の結果を見てみましょう。
こっちは記録が残っていない(見やすくするために、不採用だった際の履歴は大体消している)ため、正確な数字が分からないのですが、概算で書いていきます。
まず、2021年12月現在、提案数は40件弱。
そのうち、採用されたのは1件。
不採用だったものの個別に連絡がきたのは3件。とはいえこの3件は、別の仕事をくれるようなものではなく、不採用の理由を教えてくれるものでした。
この数字も妥当なところではありますが、やはりこれじゃあ仕事になりません。
そのため、今後の身の振り方については後でまとめて言及します。
【クラウドワークス】
リクエストへの提案
2021年8月から利用を開始しました
提案件数は、合計12件。
うち、採用されたのは0件
採用に至らなかったものの、お気に入り登録をしてもらえた(コンペ形式のもので)のが2件
不採用だった際は、テンプレ文(クラウドワークスが提供してくれるやつ)が送られてきました。(送られてこないこともあります)
不採用だったけど仕事に繋がった! みたいなのはありませんでした。
スカウト
相談・スカウトされたのは計7件。
うち、引き受けたのは0件。
「そんなにスカウト来るの?」「なんで断ったの?」と思われるかもしれませんが、この7件はスカウトというよりも無差別営業メールです。
Youtube漫画などを格安で描いてくれそうなクリエイターに、ほぼ無差別でスカウトを掛けている人たちがいます。
私の場合、メリットとデメリットを比較検討した上で、そういった格安の依頼は受けないようにしています。
引き受けても良いといえば良いんですが、そういった案件の〆切のキツさ&価格の低さを考えると、多分他のことができなくなっちゃうんですよね。
それなら、PIXTAに登録する素材を作ったり、SNSを頑張ったり、他の営業をしたりする方が建設的かなと考えています。
【ランサーズ】
リクエストへの提案
2021年8月に利用を開始しました。
今までに提案したのは11件。
うち、採用されたのは0件
不採用だった際、連絡が来ることはありませんでした。
(コンペで落選した時に1回だけ、コメントをくれた方はいました。)
スカウト
お仕事の依頼が来たのは2件(だったはずなんですけど、どこで確認できるか分からなくなったので不正確です)
クラウドワークスの時と同じような感じだったので、引き受けずに終わりました。
【今後の活動について】
さてここまでの内容を見て、皆さんはどう思われたでしょうか?
「クラウドソーシングで稼ぐとか無理じゃん!」
と思った方が多いかもしれません。
しかし、ここで諦めるのは速いです。
理由は2つあります。
まず、まだ3カ月しか利用していないこと。
自分では長いことやってきたような錯覚を覚えてしまうのですが、客観的に見たら、3カ月という期間はとても短いと思います。
もっと長いこと根気よく続けていけば、また違った結果が出るのかもしれません。
実績が増えるにつれて、依頼が来る可能性も上がるはずです。
次に、私の絵柄が特殊であること。
最初にお見せした絵を覚えているでしょうか?
カットイラスト系のシンプルな絵であれば、問題ないかもしれません。
しかし、メインの厚塗りイラストに関しては、かなり癖が強いと思います。
クラウドソーシングにおいて、特殊な絵柄で仕事を得ようとするのは厳しいです。
なぜなら、クラウドソーシングで依頼する人たちは、
・そこそこのクオリティで
・汎用性が高いものを
・安価に
描いてほしいと考えていることが多いからです。(もちろん、中にはそうじゃない方もいらっしゃいますが)
つまり、なにをどう言いつくろったって、“デフォルメされた、汎用性が高い、可愛い絵柄”が最強なのです。
これについて詳しく語ると話がそれてしまうので、気になる方は、こちらの記事『描きたい絵と描ける絵と求められている絵について考える【弱小絵描きの分析】』をご参照ください。
さて、その記事で述べた通り、私は絵柄革命の真っ最中にあります。
クラウドソーシングのためだけではなく、自分が描きたいものを描けるようになるためにも、SNSを伸ばすためにも、絵柄革命は必須だと考えました。
汎用性が高い絵柄になれば、もうちょっと提案の採用率が上がるのではないか。
また、SNSを伸ばすことができれば、そこから依頼に繋げることができるのではないか。
この2つが、現在の考えです。
逆に言うと、最初から需要に合った絵が描けている人であれば、私よりもずっと成功しやすいと思います。
私の絵柄ですら多少は仕事がもらえたんだから、大丈夫なはずです。多分きっとおそらくメイビー。
しかし、とはいえ。
流行の絵柄で絵が描ける人は、それこそ星の数ほどいます。
クラソ(クラウドソーシング)の競争率を考えると、たとえ流行りの絵が描けたとしても、クラソ一本で生計を立てるのは厳しいでしょう。
今は良くても、ずーーっとクラソだけで仕事をしていくのは、非現実的です。
したがって、最善は「自分の知名度を上げる」ことだと思います。
知名度を上げれば、直接依頼をくれる人が現れるかもしれません。
自分を知ってもらう機会が増えるということですから、その分仕事の数も増えるハズです。
だからこそ、みんな、Twitterやらなんやらを伸ばそうとするわけですね。
実際今では、出版社などもSNS経由でイラストレーターさんに仕事を依頼することが多いようです。
なんだかどんどんゲスい話になっていきますが、今の世の中、これはもう仕方がないことなんだと思います。
この現状に合わせて、立ち居振る舞いを考えなくてはなりません。
ということで、今後のクラウドソーシングの使い方について。
あくまでもサブで利用しようというのが、現状の方針です。
主戦場をSNS(Twitter、Instagram、pixiv)に移し、まずはそこで自分を知ってもらいます。
絵柄は汎用性が高いものに変え、需要に応えられるよう努力します。
その上で、個人の方から依頼が来た際など、必要に応じて、クラウドソーシングサイトを取引の場として活用します。
また、ワンチャンを狙って、リクエストへの提案も続けます。
ただしこちらに関しては、無理が無い範囲で、のんびりとやっていく予定です。
以上、3か月間クラウドソーシングサイトを利用してみた所感でした。
色々書きましたが、今後変わってくるところもあると思うので、その時はその時でまた考え直します。
ではまた、一緒に頑張っていきましょう!
甘抹らあでした!
※お仕事のご依頼は、お問い合わせページまでお願いします!